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「……ふふふ、鵜飼くん!! こんな時こそオマジュネイションじゃあないか。いくぞみんな、『六棋合体』だぁぁぁぁぁっ!!」
そこに掛けられたのは、何とも緊張感の抜けた波浪田先輩の声であった。周りの面々もそれぞれ薄いリアクションでそれを流し気味に収めようという空気が流れ始めていたが、ちょっと待てよ。それいけるんじゃね?
「みんなぁぁぁぁぁぁぁっ!! 僕と!! 合体してくれぇぇぇぇぇぇっ!!」
魂の叫びは、「ええ……キモ」というような女性陣の汚物に投げかけられる呟きもかき消し、何とか「共有」されたようだ。鮮やかなそれぞれのイメージカラー(?)の光線を周りにぶちまけながら、「メカ」たちは、謎の力により膨張し、その体躯を巨大化させていく。
「!!」
そして次の瞬間、がぱりと開いたそれぞれの乗機の背中部分に吸い込まれるようにして、その内部へと誘われた僕ら。中はやっぱり、メカメカしい「操縦席」だったわけで。
搭乗完了。やはり巨大化した敵に対しての手段と言えば、決まっている。
「がっ………たいっ!!」
あえてのフレーズを力強く叫ぶ僕。合体は男の浪漫。変な意味じゃなくて。
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