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はい、では握手
林「はい、握手を。あなたの静謐なオーラを触覚で感じてみたいんです。身は口ほどにものを云い、と云うではないですか。これも治療と思ってぜひ……」
荒木田「目は口ほどに、でしょう?なんだかこわい方ね。どうしましょうか……ま、いっか。はい、では握手。わたしの手があなたのご期待にかないますかね。’期待は苦悩のもと’、かも知れませんよ、未来における……うふふ。はい、ではカウンター越しで失礼……」
荒木田看護婦の立ち上がる椅子の音等。
林「ありがとう……ああ、なんというやわらかい手!まるでマシュマロのようだ。それに、あ、あたたかい……」
荒木田「りょ、両手で包まないでくださいよ。先生に見られたらどう……」
【はい、では握手しましょ】
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