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第4章 始動
<武部 誠>
俺が生徒会室へ入ると、サタンが椅子に座って待っていた。
「お疲れ、えっと・・・、誠君。」
「え、ああ。はい。」
角が生えているとはいえ、まだギャップに慣れていない俺である。
「あの、ブブと変わりますか。」
「いや、そのままでいいよ。君を通してベルゼブブにも伝わるだろうしね。」
「あ、そうですか。ならこのままで。」
「うん。それでは本題だ。知っての通り一応僕はトップになった。それで今後の目標を決めていこうと思っている。」
「はい。」
「まず誠君、僕達の最終的な目標は何?」
「・・・この学校に地獄の良さをアピールすること。」
「そう。具体的に言うと、生徒会の人気を上げまくって最後に僕達つまり悪魔達が実は生徒会を支えていたことをばらす。」
「理にはかなってるのかな。」
「そこで僕達がやるべき目標は2つ。まず1つはまだこの学校に眠っている幹部達を再集結させること。そして地獄の幹部集会に倣った、裏生徒会なる物を創設する。」
「裏生徒会?」
「そうだ。生徒会とは本来、学校を運営する機関であるためどうしても事務的なことが多くなる。そこでその事務的なことを君ら表生徒会が行い、俺達悪魔の裏生徒会は人気上昇に努めるといった役割分担をするってわけだ。」
「おいおい。事務的なことを俺らに押し付けたようにしか聞こえなかったけど。」
「僕達は表裏一体の関係だ。もちろん困ったことが在ればいつでも僕らを頼ってもらえばいいし、僕らも君らに頼る。」
「・・・だめだ。俺はお前達をまだ信用したわけじゃねぇ。お前達を野放しにしたら何をするか分かったもんじゃないからな。」
「何言ってる。そのために君がいるんじゃないか。」
「ん、どういうことだ。」
「僕もこんな短期間で僕達を信用してくれるなんて思っていない。だからこそ、この形なんだよ。」
「・・・あ。」
「君はブブが支配している時も、意識はおろか会話もできる。つまりいつでも僕達悪魔を監視できる唯一の存在だ。その逆に僕らも君達をブブを通して監視できる。君達なくしてこの形は取れなかっただろう。」
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