第3章 生徒会

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素直に謝れると、調子が狂うな。 「んで、どうすんだ。ここから1年。」 「それなんだけどね、これを見てくれ。」 そう言って光世もとい、サタンはグラフを取り出した。 「なんだこれは。」 「実はね、地獄の王として、この世界の地獄の認知度を確かめたくて調査を行ったんだ。」 「・・・俺たちが、命をかけてお前を探している時にか。」 「え、そうなるのかな。」 「王様、殴っていいですか。」 (うわ、こらえろブブ。お前のいら立ちは痛いほど分かるけども。) 「・・・・ふー。で」 「そしたら、地獄を知ってるって人はほぼ全員だったんだけど、地獄に行きたいっていう人はほぼゼロだったんだ。」 「・・・確かに、それは由々しき問題だな。」 (いや、普通に考えたらそうだろ。) (どうしてだ、誠。) (だって、俺らからしたら地獄って悪いイメージしかないしな。実際、悪い人しか行ってないわけだろ。) (何を言ってる。天国へ行くか地獄へ行くかは志願制だぞ。いつの時代の話をしている。) (え、そうなの。) 「今、誠に話を聞いたんだが、どうも地獄へは悪い奴が行くというイメージがついてしまってるようだな。」
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