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一礼をした面々が関所に向かって歩いて行く。その最後についていたチェルルの頭を、不意にフェレスが掴まえてグリグリと撫で回した。
「うわぁ!」
「有り難うな。お前にも、幸が多い事を願う。アル兄のこと、頼んだ」
驚いて振り向いたチェルルを、少し照れたようにフェレスは見て肩を叩く。最後にはフェレスらしい、ニッカという笑みを見せた。
「頑張れよ!」
大きく手を振り、その側には狼達が控えて見送ってくれる。その姿を目に焼き付けて、ランバート達は新たな地に足を踏み入れた。
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