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先生もチェルルの事をとても大事にしてたと思う。ずっと、楽しそうに構っていたから。
寂しいのかな? とても、辛そうにしてる。
チェルルが出て行った後から、夜中に廊下で足音がしてる。そっと様子を見ると、ハムレット先生がチェルルの部屋の前に立っている。
とても、寂しそうで悲しそうな顔。とても、辛そうな顔で部屋に入っていった後は、朝まで出てこないんだ。
チェルルの想い、伝わってたのかな?
お別れを言いに来なかったのは、顔を合わせるのが苦しかったからかな?
早くチェルルが帰ってきてくれればいい。そうしたらきっと、ハムレット先生嬉しそうな顔をする。そう、思うんだ』
書き終えて、これを残しておくのがいいのか分からなかった。けれどチェルルには、教えたいと思うのだ。大事に思われているんだって、教えてあげたい。
お節介かもしれない。こんな事しなくてもいいかもしれない。
でもなんだか、進展しないし伝わり切れていない気がする。
日記をしまったリオガンは明かりを消す。そしてチェルルが出発してから欠かさないお祈りをした。チェルルが、主が、騎士団の人達が無事であるようにと願っている。
その時、ふと廊下で音がした。音を立てないようにドアを薄く開けると、チェルルの部屋の前にハムレットがいる。
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