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最後に被告人は
「どんな判決が下っても、厳粛に受け止めます」
そう言って、証言台から降りました。
証言台から降りる被告人の顔は、憑き物が落ちたような――重い何かから解放されたような顔でした。
論告と求刑。そして弁論。
裁判長の説明と挨拶で閉幕しました。
所要時間は30分。
判決は明後日。
閉廷すると、記者達は記事を入稿する為、あわただしく傍聴席を立ち去ります。
( ̄ω ̄;)結構、あっさりしてたな……。
私も立ち上がり、傍聴席を出ようとして、ふとお父さんが気になり、そちらに視線を向けました。
( ̄ω ̄;)…………あ。
お父さん、傍聴席を出ていく私達に御辞儀をしてました。
それは一瞬の出来事で。
一礼した後、被告人をじっと見つめ、そうして傍聴席から出ていきました。
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