キューピット専門職

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『津川、可愛いよね。』 ああ、またこのパターン。 ううん、違う、今回ばかりは私が仕組んだということになるのか。 『成海は好きな人誰?笑』 そんなこと送られたって素直に返せるわけがないじゃない。 そりゃ、そういう話題振った私の責任かもしれないけど。 仕方なく、前の好きな人のことを話した。 正直私の話なんかどうでもいい。 君のことが気になるの。 『藤は?』 いることにはいるけど、諦めようかなって。 次探そうかなって。 じゃあ、私なんかどうですか? なんて言えるわけがない。 『じゃあ、津川なんかどうですか?』 津川 璃帆子。 私の大親友。 高校からできた友だちだけど、一番気が合って、頼り頼られ、居心地がいい。 璃帆子は一緒に、この藤 航希のことをかっこいいよねと、秘かに話していた。 だから、完璧にノリだった。 はずなのに。
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