死を想う

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ここは地獄だ 私は人のいい両親に人として育てられた醜い獣で ここは地獄 冬の月が空に白く輝いて 落ち着かないほど夜が明るくても 冷たい空に幾億の宝石が瞬いていても 寂しくなるほど澄んだ夜の中でさえ 私の心が幸福で満たされることはない 私は孤独で 私の全てを許さず だからこそ全てを憎んでいる ひとすくいの幸せを黒く焦がし 与えられた水を床にぶちまける そんな私を誰が許そう そんな私がなにを許そう 終わらせてくれと嘆いている 助けてくれと喚いている 意味をなさない言葉は慟哭 獣の咆哮 何をも為さず 何をも成せず死んでゆく 全ての終わりに 私はその死こそを愛そう
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