立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花

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あれっ? 私、いつの間にか授業中に居眠りしちゃった!? ガバッ!! 波はハッと目覚め、慌てて飛び起きた。 だが、すぐに異変に気づく。 周りは薄暗く、驚いたことに、なぜか教室ではなく、幅広の大きなベッドの上に横たわっていた。 どうやら、学校ではないらしい。 しかも、全裸で、ナント! 無いはずの胸は大きく膨らみ、思わず両胸をつかむと、水風船のように心地よく弾力がありながらもやわらかなそれは手のひらにおさまらないほどのボリュームだ。 きょ、巨乳!? 更に驚いたことに、すぐ隣には男性が寝息をたてて眠っているではないか。 だっ、誰!? 一体、どういうこと?? それに、このやたらだだっ広いベッド、暗闇でも分かる、きらびやかで豪華な調度品の数々…… やだ! もしかして、ここはラブホテルの一室!? 隣の男性に気づかれないように静かに恐る恐るベッドから這い出てバスルームへ行き、電気をつけて洗面台で鏡を見ると…… 地味だった顔もパッチリ大きな二重まぶたでまつ毛も長く肌の血色も良くて、まるで女優のように美しい顔立ちだ。 波はまったく自分が置かれている状況がつかめなかった。
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