星の子

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 村の明かりがあったところが、銀の閃光に包まれて、一瞬の後に更地へと変わった。  あの子は目的を果たしたのだ。  三年前のあの夜、あの子の望みを断れなかった。  あまりに真っ直ぐな瞳から目を逸らすことができず、その憎しみからあの子の目を逸らすこともできなかった。  星の欠片を選んだのは、最後に星に還るから。そしてその前に、三年の猶予があったからだ。  本当は、途中であの子が復讐を諦めてくれたらと思っていた。そうしたら、星に還らずとも魔力を放出する術はあった。  けれども、あの子は真っ直ぐだった。優しい時を過ごしながらも、憎しみを忘れることはなく、今日という日を迎えた。  私は夜空を見上げると、そこに新たに加わった一等星を見つめた。  自分の目から、自然と涙が零れ落ちた。  「さよなら、ルーン。愛しい星の子」  どうかその場所では、お前が心穏やかに、この地上を眺めていられますように。  遠い空で、きらりと一等強く、あの子の星が輝いたような気がした。  
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