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私は軽く唇を押し当てたはずなのに、そこで馨のスイッチが入ったかのように馨の舌が私の唇をこじ開け侵入 私は抵抗はしないどころか素直に彼を受け入れている 二人の唾液が絡まる音が部屋中に響くぐらい、久しぶりに熱く戯れる 先に進むこともなく、お互いに感じるままに・・・ 馨の唇が離れた瞬間、閉じていた目を開くと馨が優しく微笑んでいる顔が真正面にある あっ、こんな顔だったっけ・・・ 久しぶりに見るから、そんな事を思う ずっと、写真とかで馨の顔を見た事なんて全くない しないように心掛けている 私は馨に対して未練なんてないと言い聞かせていたから でもふと頭の中に出没してくる馨は3年前の付き合っていた頃の24歳のピチピチな彼だから、目の前にいるリアル馨と比較してしまうと月日を感じる 年をとったね その一言に尽きる たぶん、目の前にいる馨だって私の事をそう思っているからおあいこだろう 視線が絡む 言葉が出ないから不思議
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