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「どうかね。私のアイドル達は?」急に後ろでカメラを抱えていた男が、声をかけて来た。
男はカメラを置き、シルクハットを被った。
「あんた誰?」アズミがしらっと言うと
「あのなあ、何で忘れるかな?ミスターXだ!ミスターX!」と暴れそうになったが「あっと、怖い怖い」と下を見て尻込みした。
そして「お前達にプレゼントだ。これを見よ!」とワイヤーを手にした。
「これは他よりも径が細くてね。いつ切れるやもしれん。ふふふっ、さあ怖いぞう。恐怖におののくがよい。はーはっは!」とミスターXは馬鹿笑いをしている。
「あっそ」アズミはそう言って、ミスターXの向こう脛を蹴飛ばした。
「痛てっ!何すんだ?」とうずくまった。
すると後ろから「おたく関係者?駄目だよ暴れちゃ」とスタッフが止めに来た。
「馬鹿者!私は関係者だ!ほら、これを見ろ」とスタッフにパスを見せている。
ミスターXがスタッフと言い合っている隙に、アズミは径の細いワイヤーのベルトを、ミスターXに装着した。
「あれ?何だこれ」とミスターXが気付いた時「この人、飛びまーす!」とアズミは声を上げた。
するとスタッフ達が「何だ、あんた盛り上げ役ね。はいはい」と3人がかりで、ミスターXを鷲掴みにした。
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