第2章 昨日の敵は今日の友

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うなだれたカリンは、楽屋に戻って行った。 それをアズミは、心配そうに見つめる。 すると、後ろから声をかけられてアズミは振り返った。 「さすがはアズミだな。やるじゃあないか」 そこにはシルクハットの男が立っていた。 「あんた誰?」 その言葉にミスターXは、怒る気持ちを抑えながら「それに笑いのセンスもピカイチだ。そこで知らない振りをするテクニック。だがいかに全てを極めたお前でも、次の刺客は倒せんぞお。何故なら…」と気付くとアズミはもうそこには居なかった。 何だよ、またか?最後まで人の話を聞けっつうの! すると後ろから突き飛ばされた。 「うわあっ!誰だあ?」 大きく転んだミスターXに向かって「邪魔なんだよ、おっさん」と大道具のスタッフが片付け始めていた。 「誰だったかしら?」アズミは本当に覚えていなかった。切り替えの速さもピカイチなのだ。
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