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第3章 魅了する
虎の穴から移籍してきたカリンは、アズミとペアで各地を回った。2人の息の合ったパフォーマンスは、地下アイドル界で瞬く間に話題となった。
「実はこんなイベントが来ているのよ」と社長のメエは資料を見せた。
「バンジーフェスティバル?何ですこれ?」アズミは社長に尋ねた。
「トークやパフォーマンス以外に、バンジージャンプで華麗さを披露するイベントよ。1万人以上が見込めるらしいわ」
「凄いじゃないですか!」カリンが飛び跳ねた。
他の事務所からも10組のアイドルが参加する。
「ただ、主催の内の1社がねえ…」とメエは資料を指差した。
「また虎の穴ですか。やりましょう社長!これは逆にチャンスですよ」そんなアズミの一言で、参加が決定した。
「ここ、立科高原のイベント会場は人で溢れかえっております!」野外に設置されたステージから、進行のアナウンスが流れている。
会場はアイドル毎にファンが区切られており、どこも応援の喝采が鳴り止まない。
一部は歌とダンスのパフォーマンス。二部はトークショーが繰り広げられた。
誰もが選りすぐりのアイドル達だ。激戦はファン達をより熱くさせた。
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