一章3 『脳仕掛けの相棒』 ※挿絵有

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 以前たどり着いた先の街でしばらく暮らした後、アルビが記憶が1ヶ月しか続かない事に気が付いた。ウチと出会う少し前の記憶が全て無いのだそうだ。  ウチはアルビと出会った瞬間以前の記憶が全て無いので実感がなかったが、アルビとウチは一心同体。もしかしたらウチも1ヶ月しか記憶を保持出来ない可能性が高かったので、今のうちにと慌てて日記をつけ始めた。  一応個々で別々に日記は付けているが、朗読して確認するのは重要な共通事項部分。あとの個人の感情等をぶち込んだ恥ずかしい日記は一人ひとり勝手に読む。  なお案の定ウチもアルビと同じで1ヶ月前の事は全て忘れる記憶構造でした。ちゃんちゃん。  ま、とりあえず日記つけてれば1ヶ月前の記憶を失っても、その前に何があったかは情報として手に入る。毎日日記をつけ、余裕をもって2週間に1度しっかり読めば過去にあった情報は全部インプット出来るという寸法だ。…年を追うごとに文章量が膨大になって行きそうだから、出来る限りいらない情報は削りたいところだけど。さっきのズンコとの会話とか。  ウチとアルビの照会は続く。     
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