一章2 『いかれた武器商人』※挿絵有

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一章2 『いかれた武器商人』※挿絵有

 左右から蒸気が噴き出す通りを、両手に重い荷物を抱えながら歩く。  ウチが今住んでる国マキナヴィスは現在戦争状態で、敵国グーバスクロに押されに押されの防戦一方。兵士不足の武器不足で、どこもかしこも武器づくりに勤しむ企業ばかりだ。石炭と蒸気で動く重機が、今日も至る所で人殺しの兵器を作り続けている。 「Hi!シーエちゃん。その素敵な左腕をもっと素敵に改造してみなイ? もっと可動域増やすトカ、強度あげるトカ、武器付けるトカ」  いきなり真横から大きな声をかけられる。折角ばれない様に反対方向を向いてたのに。 「何度目だよその挨拶…これで日常生活に支障は無いよ! つか改造するにも金かかるんだろ? 店長」 「モッチロン! 高くしておきますヨ?」 「そこは安くしろよ!!」
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