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「も~やだぁ、今までうちのお店で飲んでたんでしょ?忘れちゃった?あはは、酔っ払ってんの~?飲酒運転はいけませ~ん☆」
そう言って、私はもう一度彼に目を向けた。
だがやはり、彼は此方を見て顔を歪ませているのだ。
そんな顔を為れてしまっては、私の気分は苛立ちで一杯になる。
何でそんな嫌な顔を為れなきゃならないのよ!!
別に私、何も気を悪くする様な事なんて言ってないじゃない!!
そんな苛立ちを私は、抑え付けるのに苦労していたその時だった。
美咲…と、男が呟いたのだ。
苛立ちは治まるどころか、気分を害されてしまった私。
「美咲って誰よ…。別に、良いけど。でも!!他の女の名前を口に出す位なら、私を口説かないでくれる?」
そう冷たく言い払った私だが、拗ねた様な素振りを忘れない私は、キャバ嬢の鏡ね。なんて思いながら、窓に頬杖をつくと、外の景色を眺めたのだが、又しても彼は、訳の解らない事を言う…
「まさか…、イヤ、冗談…だよな?」
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