ギャルとイケメン #2

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そう、確かに私は良く帽子を深く被っていた。   まだ10代の頃で皆が制服を着て高校生活を送っていた頃、私は美容学校を通信過程で勉強しながら市内にある美容室に自転車で通勤していた頃だった。   親が離婚してからも生活は苦しく、食べる事がやっと出来ていた状態を見てきた私は、私一人分の高校行く学費を妹と弟に回せれば、私が働けば、少しは暮らしも楽になるんじゃないかと考えその道を選んだのだ。   まだ勉強が楽しくて成績も良かった時は、外科医か臨床心理師になりたいと言う夢はあったのだが、勉強を諦め親が離婚してからは、皆が受験勉強する中、私はどれだけ働けばどれ程のお金になるかとか、どんな仕事が出来るのかと言う事ばかり考えていた。   父方の祖母も、叔父も叔母も美容師の資格を持っていた事もあって、美容師の資格を取るために毎日頑張って通勤していた。   大抵は地下鉄を使うのだが、節約も兼ねて自転車で行く時もあって、其れはその自転車で通勤為ていた時だった。
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