ギャルとイケメン #2

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通り慣れた裏道を自転車で走っていて、調度ちょっとした交差点に差し掛かかった時、向かい側から走って来る車の助手席に乗っていた20代後半の女性と目があってしまったのだ。   その女性はずっと此方を見るので、私は自転車で走りながら知り合いなのかと、今までの知り合いから美容室に来るお客の一人一人を記憶の中に有る限りを思い起こしていた。   しかし、そこは交差点。   私は信号を確認する事を忘れ、相手の乗った車が止まっている事さえも気付かない私はそのまま車道に入ってしまっていた。   その刹那だった。   すぐ横で急ブレーキのする音と長いクラクションが鳴り響いた。   信号が赤く点灯していたのに気付いて自転車を勢い良く止めたが既に遅く、ギリギリの所に車が止まっていたのだ。   それは恐怖心から身体が硬直していたのでは無く、状況を受け入れる事に時間がかかり思考も身体も静止した状態だった。
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