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ギャルとイケメン #2
やっぱり返すんだ…
嵐の様に去った彼女に思考は停止したまま、切なくゴミと化されたそれを見つめていた私だったが、図書館の前のゴミ箱に恨みを込めてそれを叩き入れてみた。なんだかその自分の姿が、自分を投影しているコメディーを見てるような気分になってしまって、滑稽で笑えた。
そして、まるで先程のギャルに活き血を吸われたかの様な力の抜けた体で図書館に入って行った。
しかしどう云う経路を辿って金髪で目の周りの黒い彼女と知り合ったのか…また謎が増えていく。
私はどちらかと言うと彼女の様なタイプの人間ではないし、まず清潔感や品のある服を選ぶ方だ。
そんな事を考えながら図書館の中を見渡せば、まずまずの規模に気分は一転。
医学関連の本棚まで行けばまたその本の数の多さにも驚いた。
市外地にもこんな処があったなんてと思いながら、片端から見て行った。
こんな地道な事を為ている時と言うのは、かなり集中為るため自分のぶつぶつと発する声に意外と気付かない物で、ちらほらと痛い視線は感じるのだが気にしない様に更に集中し本を睨む。
ある程度上の方まで行くと、精神病や脳神経関連の本を見つけて私は手を伸ばした。
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