2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
引き受け屋
先輩に描いてもらった地図を頼りに、繁華街の中でも特にいかがわしい一帯に足を踏み入れた。
次々に声をかけてくる客引きを無視して、足早に目的地を目指す。女遊びをしに来たわけではないのだ。
その店はとある飲食店の脇の階段を降りた地下にあった。表に看板は出ていなかったが、ドアに店名の入ったプレートが貼られているので間違いなさそうだ。
『引き受け屋』
先輩の話によればなんでも引き受けてくれるということだが、オレはまだ半信半疑だった。身の危険が迫っていなければ実際に訪れることもなかっただろう。
最初のコメントを投稿しよう!