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まぁ、順を追って説明するか。
ん~と、そうだな・・・どっから話すかな。
俺とユエは[ある人]・・・面倒臭ぇから[おっさん]って呼ぶわ、俺。
簡潔に言うとだな、俺とユエは[おっさんを通じて知り合った]って訳だ。
俺達は[ある事情でおっさんに拾われて]な?
しばらくの間、俺はユエ達と一緒に生活してたんだよ。
[なんで、2人して情報屋になったんだ]って?
まぁ、早い話が・・・[儲かる]から?
[ユエは人の采配と扱いが上手い]。
だから、バーの営業の傍らで情報屋なんて仕事をやってんだ。
・・・・・・[俺?]
俺には[ユエみてぇに人を動かせるような才能なんてねぇ]よ。
その代わりと言っちゃなんだが・・・[ハッカーとしての才能ならユエより上]だ。
俺は[パソコン1つあれば、どんなセキュリティだって突破出来るだけの腕と頭がある]。
勿論、[痕跡なんて残したりしねぇ]よ?
こう見えても[警察に捕まるようなヘマはした事がねぇ]ってのが、ちょっとした自慢でね。
・・・まぁ、[おっさんは違った]みてぇだけどな。
あぁ、いや・・・なんでもねぇ。
[どうして、ユエと組んで情報屋をしなかったのか]って?
・・・[アンタ、意外とこの手の話に対しての食い付きが物凄い]な。
そうだな・・・[ユエがバーを開いた事で俺に構ってくれなくなった]から?
・・・とりあえず、冗談は置いといて。
俺ってさ、日本人みてぇな名前してるけど・・・実は[ハーフ]なんだわ。
日本人の父親に中国人の母親が両親[らしい]。
でも、[日本には1度も行った事がなくて]よ・・・それが[ユエの側から離れた理由の1つ]だな。
ユエから店の資金援助をしてもらって・・・だから、悪かったって言ってんだろ?
・・・あぁ、マスターには言ってなかったっけか?
俺、日本で[雑貨屋 兼 情報屋をやってた]んだよ。
[大和とはそん時に知り合った]んだ。
[あん時の大和は相当、修羅場ってた]なぁ~。
イテッ?!
何すんだよ、大和?!
ったく、今は陽光とより戻してんだから別にいいじゃねぇか。
そうだ・・・今度、大和がこの店に来てねぇ時にマスターに大和の昔話でも聞かせてやるよ。
コイツ、今は分かんねぇかもしんねぇけど[昔は相当、遊んでた]からな。
・・・・・・なんだ、[知ってんのか?]
チェッ、つまんねぇな。
あぁ、そうそう・・・俺がこの街に来た理由はな?
陽光からこの街で大和と一緒に暮らすって聞いたからなんだ。
だから、俺も久々に[ユエの側に]帰ろうかと思ってさ。
[ユエがこの街でバーを開いてるのは知ってた]し・・・大和もこの街にいるだろ?
それに、日本にいた時は[雑貨屋の方は]微妙に儲かってなかったしな。
心機一転っつー事で[俺もこの街で店を開く事にした]訳よ。
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