男の子だもん

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「…っていうわけなんです。先生どう思います?やっぱ俺、男を好きになったんでしょうか?」 悩み過ぎて他の授業も怒られたせいか、放課後に青葉先生が「悩みでもあるのか?」と聞かれ相談することにした。もう俺の心臓バクバクで顔も超赤い。だってさ本人に相談してるんだぜ。勿論名前は伏せたが。 お互い向かい合って椅子に座っている。 手を伸ばせば先生を抱きしめられる距離だ。 青葉先生はあーだの、うーだの言った後に一言。 「あー、あれだ。キスしてみろ」 「えっ?」 「キスしてアレが立って最後までしたいと思ったら恋だろ」 一瞬で顔が真っ赤に染まる。 何言ってんだこの先生!生徒に向かって立つとか最後までしたいとか!恥を知れ!恥を!! 「…先生…それは勘弁…」 「男が好きなのかはっきりさせてぇんだろ?」 「はい…でもそれって無茶ですよ。相手めちゃ嫌がりますよね!」 「まぁーあれだ。頑張れ」 「そんな無責任な!!」 視線をそらす青葉先生をみてピンっと思いつく。相手は青葉先生だ。今ならチャンスじゃねぇ?でもなぁ、これやったらもう学校に行きにくくなるし、先生とも話せなくなるだろう。そんなの嫌だ。 ズンっとめちゃ落ち込んでる俺の頭に大きな手が遠慮がちに伸びてくる。 「そう落ち込むな。あー、いつものお前じゃないから調子が狂うな」 苦笑いしながら頭を優しく撫でる青葉先生に胸が高鳴る。やべぇ、めちゃ嬉しいのに苦しい。 両目に涙を浮かべ、そっと先生を見つめた。 ドキドキと今にも胸が壊れるんじゃないかと思うほど鼓動が煩い。 あぁ、やっぱ俺、先生のことめっちゃ好きだ。 そう思ったら目の前にあった唇にキスをしていた。
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