12人が本棚に入れています
本棚に追加
「僕はシェラルド通りの3-5の廃墟ビルにいるよん。
早く来ないと別の場所に行っちゃうからね♪」
「そこでまってろ『くそがき』」
ぼそりとつぶやいたが、
「今回は報酬半分にしようか?」
「・・・そこでお待ちくださいませお坊ちゃま~♪」
なんだかんだ言いながら、この坊ちゃんの世話は払いがいいのである。
「ん、よろしい。では早く来るように」
そういうと、ラジコン目玉は窓から飛び出し飛んでいってしまった。
「ナンってくそ生意気なガキなんだ!!!」
バン!
と思いっきり机を叩いた。
「あの、今のは?」
ちょっと怯えながらラスが尋ねる。
「バンダート家のお坊ちゃまさ。ませてて口やかましいガキだよ。
よくSP達の目を眩ませて逃げ出すんだ。
その度に俺達のところに来るんだ。
社会勉強とか言って、仕事の邪魔しに来るんだもんだから・・・
お、丁度いいや、初仕事にはもってこいじゃね~か。
そんでお前の実力も見せてもらうぜ」
「は、はい」
その時、机の下から先程とそっくりなラジコン目玉がゆっくりと出てきた。
「あ・・・」
「あ?・・・」
「これ、録音機能もついてるんだよね」
軽やかな少年の声が響き渡った。
最初のコメントを投稿しよう!