天使はどうして生まれてくるのだろうか

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 元太くんは考えました。 この世の中に天使と呼ばれる存在が、どうして生まれてきたのだろうか、と。 おいらは、天使を見て、とても(いと)おしいと思う。 天使のほうも、おいらのことを見て、(いつく)しみ深い愛を注いでくれる。 けれども、おいらの胸の内に秘めた愛と、天使が羽根(はね)の外に広げる愛は、同じ愛でも、やっぱり通じ合うことのない愛なんだ、と。  その天使は、まるで天使の輪っかのように金色(こんじき)にかがやく髪の毛を、ふわふわとゆらしていたのでした。
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