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天使が、もうひとり地上に降りてきた。
先に降りてきていた天使は、その金髪をゆらしながら、あわてて両親のもとへとかけよったのでした。
「パパ、ママ、学校が終わって、一目散にかけてきたのだけれど、どうだったがや!?
赤ちゃんは?」
「ふふ。
そんなにあわてないの。
この子がびっくりするでしょう。」
「だら。
たばさはすっかりおやすみ中だからよ。
そっと話そうじゃん。」
金髪の男の子はそれから赤ちゃんを起こさないようにしながら、小声でそっと、両親に質問しました。
「これで僕、もうお兄ちゃんだが?」
「そうだら。
ボウズはもう立派なお兄さんじゃんね。」
「ふふ。
この子のすてきなお兄ちゃんでいてあげてね。」
「うん!
僕でらがんばる!」
「あ、静かにせんと。」
「う、う、おぎゃあ、おぎゃあ。」
「あらあ、起きちゃった。」
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