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#6
ポキポキ。
隣の部屋から通知が聞こえてくる。
ンー。
布団に寝そべったスマホが揺れる。
何かの作業をする時はパソコンでLINEを開きながら進める。イヤホンで外の世界を遮断して。
疲れてパソコンから雑にイヤホンを引き抜いて布団に向かう。変換器をかましてスマホにイヤホンを刺すと同時に、ゴムがヨレヨレになったズボンに左手を添える。
クシャクシャになったティッシュを捨てて電気を消す。
ポキポキ。
またあの音だ。LINEを閉じるのを忘れていた。普段LINEがこない癖にこういう時に限って音は鳴る。パソコンの方が一呼吸分早く僕を迎えにくる。お前じゃないんだ。通知の通知をするな。予告ドッキリをされている気分だ。
通知自体はとても楽しみなものだ。気付いたならすぐにでも確認する。ただ気付いてから確認するまでに一呼吸があるのだ。二酸化炭素と一緒に何か熱いものも吐き出してしまう。残ったのは空っぽの肺と心だけ。たったそれだけなのに返事も変わってくる。
二つの機械に僕は動かされている。
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