招かれざる使者(2)★

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「いや、いや。やめて……陛下っ! もう、ゆるし、て……」  名前を呼べば、そこで終わりだ。  きっとただのオリアーナという女になってしまう。だから彼女は決して、彼の名を呼ばす、拒否の言葉を口にし続ける。 「強情な」  オリアーナの「やめて」という懇願を聞き入れた、というつもりなのだろうか。激しい突き上げが一旦止まる。  ゆっくり、ゆっくり、労るような優しさで敏感な内部を探られる。時々イザークの熱い吐息を感じた。  気持ちがいいのにどこか物足りなくて、オリアーナはおかしくなりそうだった。目の前がぼんやりとしてきて、意識はあるのに夢を見ているようだった。  もどかしさに支配され、もっとよくなりたくて仕方がない。もうどうなってもいいと叫んでしまいそうになる。 「あっ、ん……あぁ、はぁっん、やっ……」 「嫌だというわりには、腰が揺れているな?」  彼の指摘で、彼女はなにをしてしまったかを自覚した。羞恥心で耳まで真っ赤になっても、もっと快感を得たいと欲する動きは止まらない。彼のゆるやかな動きに合わせて、進んで腰を上下に動かしていたのだ。 「ぁっ……ふ、んっ……んっ、こんなの、嫌なのにっ……あぁっ、どうしてっ」 「……くっ、最高に淫らで美しいな。褒美が必要か?」     
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