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明転
いくつもの箱が無造作に置かれている、狭い空間の中に一人の少年(ビル)が座っている。
箱から何かがはみ出していたり、箱の上に豪華そうなものがおかれていたり、または金貨の覗く大きな袋が見える。
少年(ビル)はボロの布でできた質素な出で立ち。
ビル 「(近くの箱になにやら印をつけながら)そうか、今日で1週間になるのか…」
がたがたと音が下手側からし、男(船員1)が一人箱を抱えて現れる。
船員1「これが今日の収穫だ。ったく、手ごたえがないにも程があるぜ。ほらよ。」
ビル「あ、(男が渡した箱を受け取る)どうもお疲れ様です。これは、どこに置けばいいですか?」
船員1「あぁ?てめぇ何回聞いたら気が済むんだ?そんなことくらいてめぇで考えろってんだ。ったく、船長の情けで生きながらえてるのに、お前は全く使えねえうすのろだな。」
ビル「すみません…。」
船員1「あぁ、てめえはむかつくなあっ。すぐにすみません、すみません、ごめんなさい。根性がねえにも程があるぜ。」
船員1、頭を振りながらまた下手側から出て行く。
ビルは渡された箱を、溜息をつきながら床に置いた。
ビル「はぁ…村でもここでも、結局皆言ってることは変わらないんだな。バカで、とろくて、使えない。僕の三大要素ピッタリってところだね。」
ビル、再び座り込む。
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