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数年ぶりに観測したリアルタイムの空模様は、その様相をおぞましいほどに変えていた。まぶたの裏では鮮明に再生できた青色は、瞳に血でも塗りたくったかのように赤く染まり、手の施しようのない大火のように燃え上がっていた。 全身を巡る血液が、警鐘を鳴らす鼓動に合わせてドクドクと沸騰し出した。世界は終わってしまっていた。もはや空は本来青かったかどうかとさえ混乱させてくる。もしくは混乱に似た興奮だ。
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