第1章 パパ活

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【りさ】 テレビ:「今日は午後から雨が降りやすく…」 今時ふつうに耳にする『パパ活』 やってる人は珍しくないけど色んなのがいる。 色んな呼び方してるよね、ママの時代はあっしー?とか? 私はヤってないからパパ活。 実際私の需要は同年代やちょっと上のお兄さんっていうよりパパかじぃじ、なんだもん。 ただ連絡とって、ご飯一緒に食べたり買い物したりするだけの人。 私はまだ少ないけど、多い時で10人くらいはいたかなぁ。 「朝ごはん食べちゃいなさいよー!」 「はーい」 ママが一階から呼んでる。 家はパパとバカ兄貴と4人家族。 だけど、兄貴はもう社会人だからほぼ家にいないし、パパは残業ばっかの平社員。ママはパートに出たり家を出ることも多いかな。 あ、わたし? わたしは大学2年生。 そろそろパパ活より就活とかしなきゃーってとこ。 なんでパパ活してるかって? それは… 「ママ、今日帰ってこないから。おばあちゃん家泊まってくるね。あ、パパも出張で帰らないし、お兄ちゃんは彼女のところにいくっていうから、適当にご飯食べてねー」 「わかった。」友達と食べる時もあるけど、お金はかかるでしょ一? 「そうそう、割と買い物してるみたいだけどお金貯めておいてよ?就活だってうまくいくかわからないんだし、奨学金だって返さなきゃいけないんだから」 「バイトだってしてるし、言われなくてもわかってるよ。そんなこというなら少しでも食費が浮くように外出控えて作って食べればー?」 「あのね、ママ働いてるの。その後に買い物してご飯作ってって大変なんだからね?たまに出かけてるくらいいいでしょ、あなたももう大人なんだし」 「…大人扱いなんてしてないくせに」 「もう行くわね、鍵ちゃんと閉めといてね」 ママのバーカ。 自分一人で作るご飯なんて美味しくない。 こういうこと思ってるから子どもなのかなー。 ♪~『居酒屋店長:りさちゃ~ん!今日、一緒にご飯とかどうでちゅかー?あ、この前連れてきた僕のお友達もいるんだけどぉー!』 『えー!行きたいかもー!何たべにいくのー?』 『店長:焼肉だよぉ~!この前オープンしたから行ってみようかなぁって!』 焼肉ー? そういう気分じゃないし、おっさん二人相手にすんのに焼肉かよ。 『りさ:今から学校だから、また連絡するね?』 田辺さんにもL○NEしてみようかなー。 あ、これが私の日常です。
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