一章 : 黒い狼と少女

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3話 : 黒い狼の戦闘と戦闘狂の少女 「はぁーい、セラです! 今はゴブリン討伐のために森の中にいまーす!」 『おい、何でギルドでの冒険者登録やクエスト受注を全カットなんだよ!』 「えーー、だって大抵のギルドの事は私たちより読者の方がわかってるしー、読者は戦闘狂が多いからいいかな? って思って」 『…はぁー、こんな感じだがこれからもよろしく頼むぜ』  今、俺たちは黙々と森の中を歩いている途中だ。 ガサガサ 「うひゃ!」  前方の茂みが不意に揺れる。セラは可愛い声で叫ぶ、俺は白眼のまま直立不動で思考だけが回っている状態だ……あの茂みやりおる。  茂みから出てきたのは三体のゴブリン。身体は痩せ細く、肌が緑色になっている。片手には剣、もう片方には盾……どちらもボロボロだった。しかし奴の目は血走っておりとても好意的な態度だった。  セラの額から、汗が頬を伝っていた。これから始まる命のやり取りに緊張しているのだろう。俺ことクロは逆に殺したくてうずうずしていた、俺は魔獣だからだろうか…戦闘には好意的だ。 『セラ、お前は少し下がって俺の援護』 「あい!」 『あいだぁ? ふざけるなら前線で戦ってもらうぞ?』 「
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