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 週末になったため、文京銀行からの最終面接の結果を伝える連絡は月曜日までお預けとなった。しかし、ハルミにとって同じぐらい気になっていた連絡は、日曜日にすぐもたらされた。 『俺たちの学年は男子の美術部はいなかったらしい』  ハルミは両親とランチを食べにショッピングモールを訪れていた。そこへカズナリからグループチャットに書き込みがあったのだ。 『だから美術部だとしたら、先輩ってことになる』  勝手に同級生だと思い込んでいたハルミにとって、この指摘は少し意外だった。しかし、名前を思い出せない、顔もはっきりわからない相手なのだから、年齢が違っていても不思議はない。 『ありがとう。先輩だと名前を突き止めるのはもっと難しいね』  せっかく調べてくれたのに、その結果、解答を知るのがもっと困難になってしまった気がして、ハルミは後ろめたさを感じながら書き込みをした。  ハルミたちのテーブルに料理が運ばれてきた。お米が美味しい店と聞いていたので、ハルミと母親は魚の定食を、父親は野菜炒めの定食を注文していた。 「ハルミ、ナナちゃんに会ったんでしょ? 元気だった?」 「うん。相変わらずだったよ」     
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