第二章 不審なやつら 

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小高い丘の上で 不審な動きをする連中 一方 火祭り会場では 祭り終了後 の片付けがなされています が 大将軍ブルスの元へ あの耳長族の老人が やって来ては「大将軍 火の国と山の民との境界小高い丘の上に 不審な輩が 集団で 火の国への誹謗中傷を行っておりますが やつら 不思議な言葉を使っています」と 注進に なんと あの不思議な連中の小声で早口で喋る内容をも聞き取っていたようです それを聞いた 大将軍ブルス 直ぐ様 兵士達に出撃を命じて 国境の丘まで 急行させました。 その頃 牙狼族の面々も 火の国より 自分等の土地へと向かう最中 火の国の軍勢の進軍に驚き すぐに 現場へ駆けつけようとしたその時でした いきなり 丘の上へ急行していた兵士達が バラバラっと 崩れ落ちて来ます  すわ 戦闘開始かぁ? いや 戦いが始まっていた訳ではなく ぐらぐらぐらぐら~ っと 大地を揺るがす地震が起きたのです 急激な揺れに 丘の斜面を登っていた兵士達は バランスを崩して 滑落始め その大騒ぎに 丘の上の怪しい連中は すぐに そこを立ち去って行きました たまたま 火の国側の道が崩れたために 彼らは 兵士と行き合うことなく また 逆側の道は崩れていなかったため そのまま 火の国より脱出して行きました なんたることかぁ まさか これが 歴史の転換点になるとは まだ 誰も知るよしもありませんでした。
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