独占欲

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 美夕は涙が溢れて曇っていく目で楊を見据えて哀願した。 「お願い、これ外して……っあ、あ」  今度の強い刺激は長い。 悶絶する美夕を抱く楊は耳元で囁くように言った。 「駄目だよ、これは外せない」  美夕の長い髪の毛をそっと梳いた楊は、吐息の漏れる唇を塞ぐようにキスをした。  帰宅した貴臣の言葉ですっかり気分を害した滉は、出掛けて行った。 今は広い浴場は美夕と楊の二人きりだった。
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