生徒会の方が転校生の彼を気に入るまで

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教室です。 スーパーではこれといって面白いことは何も無く・・・いえ、レジのおばさまと猫トークをしましたがそれ以外には特筆するべきことなく終わりましたので省かせていただきました。 やっぱりルンバ欲しいです。 さて、朝のHRが始まるまで10分ほどですので、教室内には既に生徒が集まっており中々の賑わいになっている訳ですが、廊下側奥に新しく席が置かれています。 転入生でもいらっしゃるのでしょうか。 あぁ、ちなみに私は窓側奥の席という教室全体を見渡せる勝ち組席です。 良いでしょう、ふふん。 「さっちゃん♪」 「前々から申し上げているようにその呼称は皆大好きさっちゃんが連想されるので非常にやめていただきたく・・・」 「皆のトラウマさっちゃんは名前から取ったものだけど俺の場合は苗字から取ってさっちゃんなんだし問題ないって」 「皆大好きを皆のトラウマと言い直したところは多少の不満が残りますがまぁいいでしょう」 自分の席に鞄を置いたと同時に勢いよくこちらに振り返った方は小林裕介さんです。 本人曰く、自分は男同志の絡みこそを愛する腐男子なのだと。 私にはその発想がありませんでしたのでそれに関しては大変勉強になりました。 一応いい友人として関わらせて頂いておりますが、時々何だかよく分からない支離滅裂的な思考を披露されるのでたまについていけなくなります。 最近は私も少しずつ理解できるようになっていますが。 「ところで、今日はまた一段と機嫌がよろしいようですが、何かあったのですか?」 「聞いてくれるか!?実はな・・・ついに、ついに!王道転校生が来たんだよ!!」 「おうどう・・・転校生・・・?」 転校生に王道とかあります? やっぱり何の話をしているのか私には理解できないようです。
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