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スーパー”マルタケ”に就職して三ヶ月が経つ。
どうしてスーパーに就職したのかというと、精肉部門は給料がものすごく良かったからだ。
塊肉を捌いたり機械を使って作業したりするので、臭いや危険を伴う仕事だからだと思う。
調理師免許も取れるみたいなので、資格を取ってある程度お金が貯まったらよその店で修行して、ゆくゆくは自分の店を持ちたいな、なんて考えている。
ジャンルとかも未定だし、まだまだ先の話だけど。
「みっちゃ~ん、待ってーーー」
「樹里さん歩くのおそーい!」
17時に仕事が終わり、帰り道も同じなのでこうして一緒に帰ることが多い。
「みっちゃんが歩くのが速いんだよ~」
彼女は自分のことを”みっちゃん”と呼んでいるけど、相笠光月という名前だ。
友達からは”光月”と呼ばれるのが殆どなので、”みっちゃん”と呼ばれることはまず無い。
髪も明るいブラウンにしてピアスもいっぱい開けてるし、ボーイッシュな格好をしているので”みっちゃん”というカンジではないと思う。
性別は女だけどスカートは全く履かず、自分のことを”自分”と呼んでいる。
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