28話 闇オークション

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 一方、ロランは自分がこの世界において特別な存在になったことなど微塵(みじん)も考えておらず、『新しく得た能力を使用してこれまで保留していた扇風機や温泉洗浄便座、それにドライヤーを製造できるな。』 『それに魔法が普通に行使できるようになって最大の課題をクリアしたから、アレックスとベンに相談して王国内で『エアロビ大会』を開催するぞ』とスローライフのことだけを考えていた。  誰かが言った。  「彼はこのままでは『陰』の側に落ちてしまう…。我の『陽』の力を与え『中立な状態』にせねば…」  オークションで満足な買い物ができたロランであったが、深夜3時にヘスティア商会に戻ったところをクレイグ氏に見つかり、11歳の少年が夜遊びなどいけないよと朝まで説教させるはめになる。
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