<第一章> 夢の出会い(2)夢の天女

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  「失礼致します。お客様! よろしければ、お待ちの間、こちらのニューフェイスが、お相手致します。・・・・・・もちろん、当店からの無料サービスです」  マネージャーは、代わりのホステスを連れて、薦めてきた。  男が座るテーブルの向かいに、赤いミニのワンピースを身に着けた魅惑的で大きな瞳に、色白で豊満な胸を抱えたホステスが現れた。十代を思わせる幼さが残る小柄な女性だった。 「初めまして、新人のアミでーす。よろしくお願いしまーす! わたしとー、すこしー、ご一緒してください」  昨日入店したばかりだという若い新前ホステスが、まるで子猫が甘えるように席を隣にしてきた。 「ありがとう! でも・・・・・・」  男は、若いホステスに視線を合わせることもなく小さく答えた。 「お替りのお飲み物は、何にー、なさいますか?」  若いホステスは、眩しいほどにピチピチの丸い肩を寄せ、脳天から発するようなハイトーンの声で、甘い誘いをかけてきた。 「いや、結構! まだ、これ、飲んでるから・・・・・・」  男の頑なな心は、どんな魅惑的な誘いにも動じなかった。 「それではー、おつまみでもー、何か?」 「いや、食事は済んでるので・・・・・・」 「それなら、フルーツか何かー、食べますぅ?」 「うんー、それも結構!」 「んじゃー、お話ししましょ・・・・・・」 「うんー、まぁ、その・・・・・・」  男は、言葉も出ないのか、俯いてしまった。 「まあ? このアミではー、ダメですか?」  若いホステスは、小首を傾げながら、男の肩にそっと手を当てた。 「うんん・・・・・・。悪いが、一人でいいよ」  男は、新前のホステスが不満なわけではないのだ。男の熱い想いは、もう他の女ではだめだった。 「アミー、とても残念ですわぁ。素敵なーお客様ですのに? ・・・・・・ではー、失礼しまーす」  若いホステスは小首を傾げ、トホトホと席を空けた。        * * * * * * *    
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