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溜まりに溜まっていた男の熱い想いは、このあと言葉の洪水となって溢れ出した。
「実は、先週も来たんだけれど・・・・・・、君、お休みだったでしょ?」
「えぇ! 先週ねぇ。わたし、やっとこ、お休み、頂けたの・・・・・・」
「やっと、だってぇ?」
「そうなの! 先月の開店日以来、一日も、お休み、無かったのよ・・・・・・」
白いホステスは、甘えるような笑みを浮かべて、男の肩に手を当てた。
「それは、それは・・・・・・」
「やっぱり、新規オープンの店って、最初が勝負なのよね。仕方がないわ!」
「ホント、あの日は残念だった・・・・・・。俺は、不味い自棄酒に、なってしまったよ」
男はかりかりと頭の後ろを、何度も掻いた。
「まぁー、ホントにぃ? それはそれは、ごめんなさい!」
白いホステスは、男の左手を両手で包みながら、何ともすまなさそうに答えた。
「ホームページの写真を見る度に、もう、会いたくて、会いたくて、また来てしまったよ!」
「あらー、お店のホームページ、見てくださったの?」
彼女の大きな瞳は、キラリと輝きを増した。
「最初に、君を見つけたのも、偶然、あのホームページで」
「よかったわ。恥ずかしいから、写真、載せるかどうか、迷ったの?」
「ご謙遜を! 恥ずかしい、だなんて? ・・・・・・写真のトワさんが、一番素敵だったから・・・・・・、会いに来たんだ!」
「ホントに? ・・・・・・勇気出して、載せてよかったわぁ!」
彼女の嬉しそうな瞳は、満面の笑みに浮かんで煌めいた。
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