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あの女の身体はバラバラにしたし、元に戻ったって生きているわけがないんだ。
足音がドアの前で止まった。
――タベテクダサイ。
嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
こっ、ち、へ、く、る、な!
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数ヵ月後、この部屋へ引っ越してきた若い女性が部屋の模様替えをしようとしてクロゼットの裏に謎の扉を見つけた。ここはいわくつきの物件だった。不動産屋の話では以前いた男性は窓から飛び降りて首の骨を折って死んだらしい。だからこそ、この部屋は安いんですよ、と不動産屋は言ったものだ。だが今どき、月二万で借りられる部屋なんてめったにないし、霊感なんてものも持っていない。だから彼女はここを借りることに決めたのだ。
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