人生最悪の誕生日

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人生最悪の誕生日

また一人、大切な親友が旅立ちました。 脳梗塞でした。 彼女の娘さんから訃報の知らせを受けた時、その意味を理解するのにかなり時間がかかりました。 12月に来店した時は、あんなに元気だったのに……。 それから間もなく病に倒れ、2月1日に帰らぬ人となったそうです。 あまりにも突然だったので、現実をなかなか受け入れることができず。 無気力のまま、ずるずると日常を過ごしていました。 彼女との出会いは高一の時。 目の覚めるような美貌と、その眩しいほどのオーラに一目惚れ。 『こんな綺麗な子、見たことない』 あの時の衝撃は、今でも鮮明に覚えています。 そんな彼女と友だちになれた時は、天にも昇る心地でした。 あれから三十余年。 彼女は自慢の親友でした。 卒業後は看護師として第一線で活躍し、ずっと憧れの存在でした。 責任感と負けん気が人一倍強く、決して弱音を吐かないような人でした。 具合が悪くても点滴しながら働く彼女に、「いつか死ぬよ」と冗談言って笑っていたのに。 まさか本当に死ぬなんて……。 しかも、知らせを受けたのが2月2日。 奇しくも、私の誕生日でした。 あちこちから届く『おめでとう』メールを、こんなに恨めしく思ったのは初めてです。 全く。 冗談キツすぎるっての。 あの世で会ったら、ありったけの文句言ってやる! なんだか頭がぼんやりとして、何もする気になれず、エブリスタもずっと放置しておりましたが、あれから一週間が経ち、ようやく気持ちの整理がついてきました。 不在中にも関わらず、訪れてくださりありがとうございます。 これから少しずつですが、活動を再開していこうと思います。 皆さまのところへは順次お伺いしますので、気長にお待ちいただければと思います。 ではまた。 2022/02/09
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