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「美夕さん、なんて恰好に!
え、この子猫を助けようとして暴漢に!?
滉君がいなかったらどうなっていたか――」
60代後半の初老執事、三浦は、美夕をよく可愛がってくれ、普段いない義父に代わる、父のような人だった。
三浦は、美夕が直ぐに風呂に入れるよう使用人たちに指示を出した。
「三浦さん、ありがとう」
項垂れる美夕の頭を撫で、三浦は言う。
「いいんですよ。
とりあえず、無事だったのですから。
猫も、先生にしっかり診てもらいましょう」
「はい」
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