-プロローグ-

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ーーーーーーーーーー 「おーきて、おーきてよ!もう、いつまで寝てるの~!」 パフパフっと人の腹の上で飛び跳ねるこの子は人の起こし方に問題がある 「グフッ分かったから‥っ飛び跳ねるな下りろ!」 「あ、起きたー?起きたならよろしい」 6歳にもなって小さい頃の可愛さはどこへ行ったのか、最近は少し生意気だ 「ゆーちゃん髪ぼさぼさー!」とこれまた力の加減がなく髪をわさわさしてくる 「ちょっ胡桃(こもも)!やめてってば!やめないならなり返すぞ~!」 胡桃の脇下に手を伸ばしチョロチョロとする 「ギャーはっはは!やめてーははは!ゆーちゃんごめんってごめんってばー!ぎゃはは」 とそんなふうに朝が始まるのはいつもの事 ひと時ベッドの上でじゃれて(遊ばれた後)胡桃を抱きかかえベッドを降りる 「胡桃顔洗いと歯磨きしたー?」 「誰かさんじゃないからとっくに終わったもん!」 「さすが胡桃さん。じゃ私してくるから待ってて」 リビングのソファに胡桃を下ろし。自分は洗面台へ行く 洗面台に自分を映す。しかし… 「老けたなーほんと。年には逆らえないってか」 歯磨きに粉をつけ、そういえば最近独り言もやけに多いなと思う 「何言ってるのー?ねぇねぇ、昨日言ってたアレってどこー?」 すぐ後ろには胡桃がまたついて来ていた。 待ってろって言ったのに…まったく 「シャカシャカ ひょっほはて(ちょっと待って)」 人が歯磨きしてるのに、質問されても困るつーの 「え?なーに?わかんないよ?」 仕方なく早めのうがいをし、顔を洗う。
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