-プロローグ-

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「おそーい。それまで好きな人いなかったの?絶対うそだー!」 なんて胡桃は言っているが、確かに、 あれが、初恋だった 「岸上さん」と先生はふんわり笑う 先生の優しさに浸って 先生の笑顔を見るのが大好きだった 私まで優しくなれる気がした 「嘘じゃないよ。今からその人の所に会いに行くの」 「え!ほんと?!ゆーちゃんの初恋の人にこれから会うの?」 「うん」 そう、会いに行く 「じゃぁそれまでその人とのお話を聞かせてよ。どうして好きになったの?」 「いいよ、話してあげる」 先生とのお話 初めて会った時の事 堂々としたその立ち姿にただ目を離す事が出来なかった事 先生を好きだと気付いた瞬間の胸の痛みとか 嫉妬に狂った時の苦しみや 好きだとしがみついた事 雨の中二人で力の限り抱きしめあった事 今、少しずつ話すーー...
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