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中尉の顔が近づいてくる。
中尉の唇がうちの唇を覆う。
うちは自然と、中尉の背中へ、腕を回した。
中尉の舌が、うちの口の中に入ってきた。
「接吻」というものは知っていたが、それはただ唇と唇とを合わせるだけだと思っていた。
まさか、そんなことまでするとは思わなかったので、うちはびくっとした。
だけど、中尉は躊躇うことなく、うちの舌に自分の舌を重ね合わせてきた。
うちは回した腕に力を込めた。
唇を離したあと、中尉は半身を起こして紐を解き、身に纏っていた寝巻きをするりと脱いだ。
十代の頃から軍隊で鍛え抜かれた、しなやかな筋肉を持つ逞しい肉体があらわれる。
その表面は既に汗で光っていた。
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