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……閉じただろうか? それでは、早速本題に入らせていただく。
痔だ。もう一度言う。痔だ。そうだ痔だ。最近、私の肛門に痔という症状がまとわりつき始めた。
事の発端は、つい先週の事である。
私はそのとき、晩ご飯のまっただ中だった。その日のおかずは餃子。皮がさほどパリパリしていない、可もなく不可もなくの餃子を、中三で食べ盛りの真ん中を走る私はむさぼっていた。
やがて、便意が来た。
私は便秘では無いので、腹で高鳴る便意に「やったぁ!」と歓喜することもなく、いつもと変わらぬ面持ちでトイレへと向かった。
その日は少し、便の出が悪かった。私は合唱の複式呼吸で鍛えた腹筋にここ数ヶ月間の中で最大ともいえる力を入れ、踏ん張った。
よし、このくらいだな。
私の胸は「便を出した」という下等な満足感でいっぱいになり、「それでは流そうか」と、スタンドアップし、便器の方に体を向けた。
キャア!
便器が……真っ赤だ!
語尾に「!」がついたこの二文は、当時の私の心境を鮮明に表す、とても重要な文章である。順を追って、詳しく説明しよう。
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