第七話

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わしは唇で廣子の涙を吸い取った。 「・・・うち・・・もう・・あんたぁ・・のうては・・・生きれん・・けぇ・・・」 廣子がそうつぶやいたあと、わしのそこ(・・)がきゅううぅーっと締めつけられた。 「・・・くぅっ・・・」 わしはそれに抗うように、今までで一番激しく、廣子の胎内(なか)を突き上げた。 「先」が壁のようなものにあたった。 その刹那、胎内(なか)が激しくうねり、廣子が今までの比ではないほど強く、ぎゅううぅーっと、おれのもの(・・)を締めつける。 特に「根元」への締めつけが、尋常ではない。 「・・・ぅぐ・・・っ」 わしの全身の力が一気に抜けた。 同時に、まるで身体(からだ)中のすべての血を廣子に託すかのように、わしは廣子の胎内(なか)の奥底に向かって精を放った。
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