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それからしばらくして。
「河意っ!大丈夫か!?」
「しおりはどうした?」
「それが………」
歩夢と神林さんが合流する。
そしていままでに起きたことをすべて説明した。
「…………探すぞ!」
歩夢が言った………。
それから周辺を捜索したがしおりの姿はなかった。
幸いだったのは影人がほとんどいなかったことだ。
「しおりっ!!」
何度も何度もみんなで叫んだ。
だが、タイムリミットは待ってはくれなかった。
「偽りの太陽が来る。戻るぞ河意」
「なんだと!?しおりはっ!」
「戻るぞ………」
「くっ!!」
俺は思いっきり拳を握りしめ近くの壁を叩いた。
そして偽りの太陽が昇る。
しおりは結局行方不明。
「偽りの太陽が登ってしまった以上…………生きてる可能性は………」
「お前……兄だろ!?なんでそんなことを!」
「やめろ二人とも。下手にしおりを探せばそれこそ全滅だ。兄としてはしてはいけない決断だが、歩夢のあの時の判断は現状正しい」
「……………」
暗い……暗い時間が続くのであった……。
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